<貴方も21世紀の地球号の舵取り役です>
月刊みおつくし の創刊にあたって 木村順治
みおつくしは大阪市のトレードマークで、かつては夜の十時になりますと、みおつくしの鐘が大阪市内に鳴り響き、「みんな、もう十時になったから、お家に帰りなさいよ」と鳴っていました。
その頃の大阪は東京に匹敵する日本の大都市であり、独自の上方伝統文化を持っていました。まだ戦後の傷あとで国民が疼いている時代で、20世紀の半ばを過ぎた頃でもありましたが、浪花の情緒が溢れている時代でもありました。
近松門左衛門の曽根崎心中や、井原西鶴の好色一代男といった、上方文学の粋を超えて、日本の代表的文学として東国の果ての江戸にも名を馳せていた時代の面影を持っていた頃でもありました。
その20世紀は、二度に亘る大きな戦争と更にそれらを上回る冷戦という人類史上稀にみる長い戦争を経験しました。
第一次世界大戦は1914年から1918年。
第二次世界大戦は1939年から1945年。
冷戦は1945年から1989年。
100年の中で57年間という、一世紀の半分以上が地球規模の大戦争をしている悲劇の世紀だったのです。
一方、科学と経済においては飛躍的発展の世紀でもありました。政治、経済、科学が、お互いに補完し合うのが、近代社会の特徴でした。古代・中世は、政治、経済に宗教が絡む社会でしたが、宗教の呪縛からの解放を高々と謡い上げたのがルネッサンスであり、ルネッサンスが宗教革命を呼び起こし、近代社会幕開けの直接の要因となった産業革命へと発展していくわけです。
18世紀末に蒸気機関の発明に端を発して産業革命が起こり、100年後の19世紀末には鉄道網の拡充・大西洋の海底電線埋設による通信技術の飛躍的発展によって第二次産業革命が起こり、更に100年後の20世紀末から21世紀にかけての高度情報化社会の出現による第三次産業革命へと引き継がれてきたのです。
近代工業化社会とは、技術の進歩による、産業の発展と情報化に尽きると言っても過言ではないでしょう。
グローバリゼーションは、科学の進歩による技術開発と情報化で以って、100年単位でやって来るもので、21世紀は三世代目を迎えたのです。
アルビン・トフラーが第三の波と言ったのは、まさに三世代目のグローバリゼーションの波であったのです。グローバリゼーションの特徴は、その波がやって来る度に、デフレーションの波も一緒にやって来ることです。
グローバリゼーションとデフレーションを双翼にもった飛行機を推進するエンジンが、技術の進歩と情報化です。
特に情報には、質の良い情報と、質の悪い情報があり、情報化社会に生きるにはそれらを選別する個人的能力が問われます。
しかし、デフレーション社会がやって来ると言う経済専門家もいる一方で、日本政府の財政破綻によってハイパーインフレーションが襲って来ると主張するエコノミストや経済人もいて、彼ら共に自分たちの主張を本にして、書籍店で仲良く隣同士で並んでいる世の中であります。個性化の時代と言われる所以であります。
社会の責任能力を追求する前に、先ず自分の責任能力が問われる時代になったのです。混沌とした21世紀か、穏やかで平和な21世紀かを決定するのは、政治家でもない、役人でもない、ましてや経済人でもない。
国民の、国民のための、国民による国づくりをすることによって、政治家からも、役人からも、経済人からも尊敬される、一般大衆になり得るのです。
インフレーション社会であっても、デフレーション社会であっても、びくともしない一般大衆になることこそが、社会病の唯一の処方箋です。
飽くまで個人の能力を向上することが基本であります。
今や、田舎都市のひとつになり下がった大阪ですが、その大阪から東国の江戸より遥かに、古い伝統を誇る上方文化の復活を図ることで、真の個人主義を体得した浪花人の個人的能力を開花させることが日本再生の一番の蘇生薬と考え、みおつくし(身を尽くし)派なる集いを3年前からスタート致しました。
その集いの名前は、平成セミナーです。
平成セミナーのメンバーは家族を想い、会社を想い、国を想い、人類を想う強い意志を持った人間の集まりであり、世直し人の集まり、高邁なる想いの発露の集まりであります。
利他即利自の精神を具現する魂の叫びの集まりであります。
月一回の勉強会を続けてきましたが、内に向けてきた平成セミナーの成果を、そろそろ外に向けて発信する時期がやって来たとの想いから、月刊誌を発刊することとなったのであります。
"月刊みおつくし"は、価値ある事実情報を提供することを目的にして創刊されます。
政治、経済、そして社会の広義な面のみならず文化的側面にもスポットを当てた総合月刊誌を目指し、近い将来には日刊誌にまで発展して行くことを希求して止まないのであります。
(第1号 平成16年3月創刊)
月刊みおつくし 主幹 木村順治
==================================
【定期購読について】
1年 (自動更新) : 4,300円
- 購読料はお客様のiTunesアカウントに課金されます。
- 定期購読期間中は、定期購読の期間変更や途中解約をすることはできません。
- 定期購読期間終了の24時間以上前に自動更新を解除しない限り、定期購読が自動的に継続されます。
- 自動更新の解除は、[設定] > [iTunes & App Store] > [Apple ID:(お客様のApple ID)] > [Apple IDを表示] > 購読の[管理]から行えます。
==================================
This magazine is proudly powered by PressPad. Find out more at www.presspadapp.com